サステナビリティ

生産技術・生産効率の向上

当社グループでは、製造の基礎となる「リケンスタンダード」について、グローバルの各拠点での理解をさらに深め、製造/品質の向上を図っていくとともに、製造における課題をグローバルで共有し、グループ全体で解決を目指す取り組みを強化しています。


※リケンスタンダード:当社グループの製造におけるグローバルプロセス指針。海外への事業拡大に伴い、従来の国内を主眼とした製造プロセス指針からグローバルに対応した製造プロセス指針に改定したもの。

指標・目標

指標 範囲 単位 2021年度 2022年度 2023年度 中長期目標
2024年度 2030年度
設備投資額 連結 億円 24 39 41 - -

設備管理の標準化

設備故障による生産ライン停止は生産効率低下の大きな要因のひとつです。重大設備故障ゼロを目指すため、設備管理の標準化を推進しています。
設備管理の標準化に関してはTPM(総合的生産保全)の自主保全の思想を基に、事後保全、予防保全の考え方を整理し、設備点検項目の全面見直しを実施しました。日常点検を監視点検、週例点検を性能維持点検、月例点検を性能維持/傾向管理・変化点管理点検と定め、各設備の正常運転時におけるステータスの適正範囲を設定しました。日常点検箇所にセンサーを設置して状態監視することで、従来からの点検頻度の見直しや効率化による作業者の負担低減、点検により稼働停止による生産効率の低下を改善していきます。今後は、月例点検箇所を中心に設備運転時のステータスデータを収集・蓄積して適正制御範囲を見極めていくとともに、運用範囲を拡大していきます。加えて、各生産工程における自動化や省人化の取り組みも段階的に進めていきます。

生産情報の一元管理とBIツールによる可視化

グループの製造における課題や情報を共有し、更なる全体最適を目指す活動に取り組んでいます。オープンなネットワーク基盤とIoT活用に適したデータ構造のプラットフォームを整備し、国内をはじめ、グローバルでの生産状況や作業実績、生産設備が出力するログなど、生産現場に存在する多種多様かつ膨大なデータを収集・管理しています。
生産情報についての必要な指標データの一元管理を実現し、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールを活用して常時可視化することで、生産管理者が状況の把握を迅速に行える体制を構築しました。また、データの一元管理により、帳票類の統一化、報告書作成の迅速化が可能となりました。
今後は、設計と生産現場のデータ連携によって設計・生産業務の最適化の実現、そしてデジタル化により熟練者の知見をノウハウ化した技能継承も推進していきます。